ヒップの突出度と下垂度から日本女性のヒップの形を分類し、日本女性にもっとも多い形から順に並べていくと、約半数を占める〈標準型〉、ついで〈ダウン型〉、〈出尻型〉、〈偏平型〉、〈アップ型〉となる。それでは、それぞれの型のヒップの研究をしていこう。まず〈標準型〉だが、下垂度、突出度ともに平均的なタイプで、もっとも一般的なヒップといえる。一八〜二四歳までは、この形のヒップの女性はいずれも五〇パーセントを超えているが、二五歳以降になると、五〇パーセントを割ってしまう。ヒップがこのあたりから垂れ始めるというわけだ。〈ダウン型〉が次に多いという理由も、実は二五〜二九歳で二三パーセント、三〇〜三四歳で三〇・七パーセントと、二五歳以降の女性にこの形のヒップが多いために二位に押し上げられてしまったのだ。ちなみに一八〜一九歳をみてみると、わずか九・一パーセントしかこの形の女性はいないのである。どうしてこのように垂れ下がってしまうのだろう。その理由は、腎部に脂肪が沈着したあと加齢によりたるみが出てきて、支えのない部分を下垂させるからであろう。〈出尻型〉はヒップの突出度がもっとも大きいタイプで、腎部の丸味が大きく、ポッカリと突き出す格好になっている、ボリューム感いっぱいのヒップだ。年齢別にみると、もっとも多いのが一八〜一九歳で一五・二パーセントもおり、二〇〜二四歳で九・二パーセント、二五〜二九歳で九・五パーセントと少なく、逆に三〇〜三四歳で一七パーセントと増えている。この数字から判断すると、大きいことは大きいのだが、いささか締まりに欠けるヒップのようだ。ヒップの突出度がもっとも小さい〈偏平型〉は、バストでいえば「ペチャパイ」と同じく、ヒップの突出がほとんどみられない形である。年齢別にみると、二五〜二九歳が二五パーセントでもっとも多く、一八〜一九歳ではわずか六・一パーセントでしかない。日本女性のヒップのなかでいちばん少ないのが〈アップ型〉。だが、残念ながらこの形がもっとも格好が良く、ヒップの下垂度がもっとも小さいのだ。ヒップの頂点の位置がかなり高く、ウエストと腎溝を結んだ線の二分の一の位置より上にヒップの頂点がある。年齢的にみても、たとえば三〇〜三四歳ではたったの二・二パーセントしかいないのに、一八〜一九歳では二・一パーセントもがこの形のヒップをしている。これでもわかるように、とくに若い女性で姿勢の良い女性に多くみられるのがこの〈アップ型〉といえる。女性のプロポーションの美しさは、バスト、ウエスト、ヒップの三点を結ぶ連続線によって決まるが、欧米人の大きく張り出したヒップにくらべ、少し小さめのヒップをもつ日本女性のラインは、外国人にとってはいかにも繊細で、神秘的とさえ感じられるようだ。世界じゅうを旅行し、人類の研究をしていた人類学者シュトラッツ博士も、その著書『日本人のからだ』のなかで、このナイーブなラインの美しさを賛美している。なにも欧米人のグラマーなからだにあこがれることはないということだ。
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