初めて行ったレストランでは、メニューを見るだけで数分はかかる。本日のおすすめ、聞き慣れない名前の前菜、興味を惹かれるメインやデザート。だが、マクドナルドならメニューはもうわかつている。ほとんどのアパレルーチェーンに大手スーパーマーケットーチェーンで、ついても、同じことが言える。ウェットーシールなら、店の雰囲気に慣れるのに時間がかかる、なんてことはない。トレンディなトップス、ジーンズ、ドレス、アクセサリーなど、置かれている商品はもうわかつているのだから。また、そう遠くない時期にアンーテイラーに立ち寄ったとしても、あのきちんとしたスタイルの商品群にバギー・ジーンズや鋲付きベルトが混じっているようなことはないだろう。さらに、店舗が違っても、同じブランドならレイアウトは予想がつく。一度でもヴィクトリアズーシークレットに行ったことがあるなら、どこの店舗でも構成はわかるはずだ。セクシーなシルクのテディとネグリジェが手前に配置され、パンティは中央のテーブル上に扇形に並べられ、ブラは奥に吊されていて、下の引き出しにはサイズの違うものが畳まれて入っている。勝手知ったる「他人の家」ならぬ「他の店舗」である。それでも、マックファッションの場合、速すぎるのは決して望ましいことではない。ファストーフード店なら、顧客ができるだけ早くオーダーを済ませてくれることを願うはず。レジ前に長い間立っているからといって、オーダーが増えるとは思えないからだ。しかし、服の小売店は、顧客にゆっくり見て回ってほしいと思っている。客が長くぶらぶらすればするほど、レジ前で待ち構えている衝動買いアイテムや、大きな「セール」サインの下に魅惑的にディスプレイされた値引きアイテムなどに落とすお金も増えることを、彼らは心得ているのだ。