あの土地が120万円になったのなら、この先、まだまだ上がるはず、と別の土地が150万円で売り出される。それが売れたら、また別の土地は坪200万円で……。昭和から平成にかけてのバブル経済下の地価高騰は、そのような連鎖反応によって起こったのである。新築マンションの価格を決めるときも同様。その付近で最近販売されたマンションを調べ、どのくらいなら売れるかを算出するのだ。その際、価格だけでなく、プランも参考にされる。この地域は、60平方メートル台で圧縮プランのファミリータイプがよく売れる、とわかれば、まわりにも同様のマンションが次々に建設されることになる。しかし、新しい駅ができ、それまで畑だった土地に初めて住宅を建てるときは、目安となる相場がないため、手探りで価格を決めるしかない。手探りで、しかし、以後の分譲の景気づけになるように、少しサービスした価格にする。そうやって付けられた価格は、本当に適正なのか誰もわからない。が、その価格なら買ってもよい、という客が集まり、住宅が完売すれば、その価格が以後の基準となる。だから、手探り状態で値段を付けた住宅が販売されたとき、示し合わせて買い控えを行うと、その住宅はもちろん、それ以降の住宅相場も低く抑えることができるかもしれない。あくまでも「かもしれない」だが……。